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ホームヘルパー２級講座受講体験記

高齢の義母が近所に住んでいることと、
半年ほどの入院の後亡くなった実父の看病を通じて「介護」の重要性を切実に感じ、
1999年６月生として、ニ○イ学館のホームヘルパー２級講座を受講しました。
1999年6月からの３ｹ月はテキストを勉強し通信問題を４回提出。
９月からスクーリング（７回）が始まり、実習は施設実習３日、同行訪問実習２日が１１月、１２月に行われました。

テキストは、

厚生省指定ホームヘルパー講座２級課程

　1　介護サービスの仕組み

２　コミュニケーションとケア計画

３　介護技術の基礎と実践

を使いました。

受講費用は、テキスト代を含めて84500円（１９９９年６月時点）でした。

ホームヘルパー２級講座のスクーリング体験日記

第一日目　

午前　共感的理解と基本的態度

午後　基本技術　療養環境の整え方　ベッドメイキング

ヘルパー一級の方が講師で、受講生は１９名。鋸南町や君津から来ている方もいた。木更津市内の方が多く、ほとんどが病院で看護助手をされている方たちで実習は免除だそうだ。

病院がヘルパー２級の資格を取らせているようで、でも学費は自前とのこと。

まずは老年期の身体と心の変化について講義があり、それから共感的理解で、実際にいろいろなケースを想定してのロールプレイを二人一組で行い、それに対して指導や解説をしてもらう。私たちは、ヘルパー先で、うっかりお茶碗を落として割ってしまうという設定。思い出のあるお湯呑みに利用者さんは愛着を持っており、少しお怒りモード。こうした場合は、どうするか。　とにかくこちらの落ち度を誠意を持って謝罪すること、こういう事故もセンターに報告することなどアドバイスを貰う。

その後ベッドメーキングの実技があって終わり。最初なので緊張したが、あと６回、がんばらなくちゃ。

２日目

午前　　ボディメカニクス　体位交換、起位動作

午後　　高齢者の衣服について　衣服の着脱、寝巻きの交換

体位変換と衣服の着脱。

身体の向きを変えるときのコツを教わり、なるほどと思うことが多かった。　知らないで力まかせにしていると腰を痛めそうだった。ベッドから車椅子への移動なども行う。ずっと立っての講習で、利用者役、ヘルパー役をかわるがわるにやるのでけっこう疲れた。健常者相手のロールプレイなので手加減して移動しているので、これが実際に麻痺があったり寝たきりの方の方だったら、もっとたいへんだと思う。

実際に仕事でされている方が多いので、みなさん手早い(^^；) でも、いろいろ教えてもらえて勉強になる。

３日目。

午前　基本技術　移動動作・杖や歩行器での歩行・車椅子介助

午後　入浴介助・洗髪・整容

車椅子を押して実際に街中にでての実習。スロープでの車椅子の扱い方の実習をしているうちに雨が降り始めてしまい、どうなることかと思ったが、しばらくすると止んでくれて実習を続行。

段差の上がり降りの時に車椅子利用者さんの怖さを(^^；)体験できて勉強になった。段差のある場所の場合、前輪を上げるのだが、急にされると怖い。一声掛けてもらえると安心できる。実際に車椅子の乗ってみる事は良い経験になると思う。

洗髪介助は”やかん”一つのお湯で洗髪する。ほんとにやかん一杯のお湯でできるのかと思ったが、裏技(^^；)があり、見事奇麗になった。洗髪用のパッドもポリ袋とバスタオルで作り、市販のものを買わなくても身近にあるもので手作りできるのは、その人に合わせて作れるし経済的だ。

今日もあちこち移動が多く足腰にきた。でも、実際に介護に当っている方はもっときついんだよねぇ、と思うと自信がなくなる(--；)

４日目。

午前　排泄介助・失禁への対応

午後　全身清拭・部分浴

排泄の介助と部分浴、清拭の仕方についての実習。実際に布おむつと紙おむつをして交換の体験をする。これで排泄するとなると、出来ないもんだ。もうどうでもいいやぁ、という気持になって、なんでも無気力になると言う話に頷ける。出来ることなら、自分でポータブルトイレでも良いから排泄は出来るように介助したほうが良いと思った。

が、病院などでは、手が足りないので高齢者が入院した場合、紙おむつをつけてしまう。

一昨年、TAKEKOさんがインフルエンザで入院した時も、すぐ紙おむつをしようとするのでびっくり。こちらでトイレは付きそうからと言ってなんとか止めてもらったが、一度おむつで排泄させてしまうと、もとのように自力でするのが難しくなってしまうだろうに。

でも、家庭で介護をする場合も人手がない場合は、やむを得ないかも。

新聞とポリ袋で簡易の便器作りもする。使い捨てに出来るので、これまた経済的。　部分浴は足を洗ってもらった、気持ちが良いがくすぐったかった(^_^;)

５日目。

午前　献立作成と食事介助

午後　バイタルサインの測定　褥ソウのケア・緊急対応

寝たきりの場合で全介助の場合と片麻痺があるケースを実際にロールプレイをして学ぶ。自分で食べやすいようにする自助具もいろいろ種類があって、スプーンで掬いやすいようになっているお皿や握りやすいスプーン・フォーク、コップなどがある。吸い飲みの使い方も、今まで気が付かなかったが、蓋のところに小さな穴が開いていて、そこを塞ぐと止まり、離すと出る仕組みになっていることに初めて気がついた(^^；) みんな知っていることかもしれないが、、。

それにしても介助されて食べるのって、なんだか食べた気にならない。お昼に御弁当を食べたが、その時に自分で食べられる喜びをかみしめた。

午後からは、バイタルサインの計り方と救急救命法を教わった。呼吸、脈拍を実際に計ったが、呼吸の測定は意外と難しいなと思った。

救急救命のビデオを見る。　心臓マッサージの仕方など、わかっていたらとっさの時に役立つと思う。　赤十字などで講習をしているので、是非受講したいと思う。

６日目。

午前　レクリェーション体験学習

午後　ケア計画の作成と記録、報告①

レクのほうは、新聞紙を使ったレクを考えたり、風船のバレーボールや風船送りなど面白かったが、午後からは、ケア計画の立て方が、わからず、おまけに眠くなってしまった(^^；)　書類に書いてあることから推察してケアプランを立てるのだが、正解というものが無く、結局は利用者さんとの話し合いをしながら決めるのが一番良いと思うが、、、。　スクーリングの仕方が問題か。

施設実習の日程が決まる。あと同行訪問の日が決まると嬉しいのだが、、。

講習もあと一回となる。皆さん優しい方ばかりで、楽しかった。お昼休みにお弁当組は、お菓子など持ちよってお喋りして、お昼の時間が一番楽しかったりして(^^；)

最終日

午前　口腔ケア・服用の介助

午後　ケア計画の作成と記録・報告②

最初に、介護サービスについての概略の説明があり、介護保険導入後は、ヘルパーさんも選ばれる時代になるので質の良いサービスが出来るように、講習終了後も希望者には研修会があると説明があった。

また事業内容の説明があり、介護保険の申請、訪問調査、業者の選択までを、サービス事業者が請け負い、代行するという話を聞いて、これは大きなビジネス展開をしていくんだなと思った。民間業者が多数介護サービス事業に参入することによってサービスの質が高まり、選択肢が増えるのは良い事だと思うが、、、。　

午前中に口腔ケアの実習をして、午後からケア計画の作成。事例を見て、その方にあったケアプランを作るのだが、事例として書かれている利用者の状況からどんなサポートが必要なのか判断するのが難しかった。ケアプランの善し悪しでその利用者さんのＡＤＬが違ってきてしまうだろうし、こまめな再アセスメントが必要かなと思う。

これで、最後の授業なので、親しくなった方たちと、住所交換をした。なんだか寂しい(Ｔ_Ｔ)

施設実習

施設実習が決まったのは、最後の授業の時。実習先が混んでいて、なかなか決まらなかった。　私は、車の運転をしないので駅から歩けるところということでお願いしたら木更津の施設になり、同じ施設で実習するＷさんに駅まで迎えにきてもらった。　朝の９時から５時までびっしり実習があり疲れました。

実習初日

事務所に挨拶して二階のステーションへ行き、申し送りを聞く。

その後、おむつ交換の手伝い。

サイドを留める様式のオムツと、フラットなオムツ、パッドを組み合わせて使用。取り替える時に、清拭用のタオルで拭いてさしあげる。車椅子に乗っている方の場合、ベッドに移動して交換するので、その移動が大変そうだった。男性の場合、体格差があるので女性が移動させるのは、コツを掴んでいないと腰を痛めそうだった。便と尿の匂いがきつい。

それから、食堂を兼ねたスペースでレクレーション。童謡(^^;)を唄う。

次ぎは、食事の準備と介助。

お茶を配り、配膳を手伝う。自力で食事出来る人が、ほとんどだったので、食べにくそうにしている人に手助けをする程度。

それから食事休憩を１時間いただいて、午後から入浴介助。入浴する人の衣服を脱がせたり、入浴が終わった人の身体を拭いて服を着せる手伝いをする。袖を腕に通す時に、上手く出来なくて手間取った。入浴が済んだ人をフロアまで送って行き終わり。

それから、再びオムツ交換。実際にやらせて貰ったが、なんだか舞い上がり実技で習った事を忘れてしまって、教わりながら替える。入所者さんの「申し訳ないねぇ。こんなことしてもらって」という言葉が心に残る。

これで、第一日目は終わり。立ちっぱなしで足が棒のようになった。

実習二日目

昨日の夜に湿布薬をペタペタ貼り付けて寝たおかげか、腰痛も大丈夫のようだ。

実習させてもらった施設は、老人保健施設で今年の１月からＯＰＥＮした新しい施設だった。３階建てで、一階はデイ・ケア用のホールとお風呂、２階は痴呆棟が半分のスペースを占めている。４人部屋、二人部屋、個室の３種類の部屋があり、広々として明るい。

今日は、オムツ交換を手伝い、それからシーツ交換。毎週水曜日がシーツ、布団カバー、枕カバーを取り替える日だそうで、マスクを貸してもらい、シーツ類のはがし(^^;)にかかる。寝ている方は、車椅子に移して食堂に行ってもらい、どんどんはがしていく。痴呆棟の場合、通常窓にも鍵がかかっていて外のベランダに出られないようにしているが、シーツ交換の時は、埃がたつので開けておくため、作業が終わるとドアに鍵を締めて入れないようにして行く。

全部はがして、新しいシーツを張っていく。私は二人組でさせてもらったが、通常は一人で一つのベッドのシーツ類を張っていくそうで、中腰の姿勢が多いので腰に負担がかかりそうだった。

シーツが終わると食事準備。３階のほうで人手が足りず応援にいく。お茶とお絞りを配り、配膳する。食事介助が必要な人は数人で、その介助をする。

どのくらいの量を、どのくらいのペースで食べていただいたら良いのかわからず不安だった(^^；) 喉に詰まらせたら恐いし、、、。

それから交替で私たちも食事。昨日施設の食事を予約しておいたので、それを食べる。メニューは、ちらし寿司、コロッケ、きんぴらごぼう、かぼちゃの煮物、ほうれんそうのおひたし、お吸い物で、なかなか美味しかった。

午後から、痴呆棟のリハビリに参加。手足の運動、歌、輪投げゲームなどなど。実習生さんに歌って貰いましょうとか言われて(^^；)「きよしこの夜」を二人で唄った(^^；) 一緒に実習したＷさんは合唱をしていたそうなので上手い(^-^)/

私たちの唄のあとで、入所者さんの唄の披露があって楽しかった。昔流行った歌謡曲を振りつきで唄われて、なかなかお上手。童謡などより演歌のようなもののほうがウケルのでは、と思った。

おやつの時間になり準備。今日のは麦芽ゼリーだ。余ったのを食べてと言われご馳走になる。美味しかった(^-^)/

おやつの後、おむつ交換。若い男性のヘルパーさんにつく。男性のオムツ交換を主にしていく。手際良く替えて行くので、ちょっと補助するだけ。

それにしても、ここは若いヘルパーさんが多く、皆さんよく働いていて感心しました。

これで二日目終了。明日はデイ・ケアの実習だ。

実習３日目

今日はデイ・ケアの実習。

まず利用者さんのお迎えの車に同乗する。車は大型、リフト付きのワゴン車、軽自動車の３台で廻っていた。私は、軽自動車に乗せてもらい二人の方をPICK UPした。

施設に到着すると体温と血圧を計り入浴出来るかどうかの目安にする。その間にお茶を配る。

入浴する方はお風呂へ。他の人は、作業としてダンボールの土台にマカロニを貼り付けて金のスプレーで色付けしたクリスマスリースと松ぼっくりにビーズをくっつけて飾ったツリーを作る。なかなか楽しいアイデアだなぁ。

それからお昼の食事。今日は、鮭入りとろろご飯、酢の物、みかん、春菊の味噌汁だった。

私たちも同じものを食べて休憩。

午後からは、リハビリで体操、風船ゲーム、歩行訓練で廊下を何往復かする。最後に歌を唄って、おやつになる。

おやつは、スウィートポテトだった。おやつを食べ終わると、また体温、血圧を計り、それぞれの手帳に記入する。

自宅までお送りして終了。

今日は、皆さんとお話しする時間がたくさんあって楽しかった。

これで施設実習が終わる。私は同行訪問が残っているが、Ｗさんは既に終わっていてレポートを提出したら修了書がもらえる。いいなぁ。。

同行訪問

同行訪問の日が、これまたなかなか決まらずにヤキモキした。
高齢の利用者さんの体調が悪くなったりでキャンセルが続き、結局実習は１日だけ。残念だった。

ヘルパー同行訪問実習一日目。　男性のヘルパーさんが担当しているお宅への実習。　とにかく、何もせず見ているだけの二時間。

なんだか実際にやるよりも疲れた気がする。　う～～～～～ん。

*追記　訪問先の希望により居室に入ることは許されず、台所から利用者さんが寝ていらっしゃる居室を見させていただくという形の実習でした。　ヘルパーさんが、こちらに背を向けていられるので利用者さんのご様子は、ほとんどわからずに気配を感じるのみでした。

同行訪問は二日間の予定だったが、予定していた利用者さんの体調が悪くなり、急遽キャンセルとなり、結局１日で終了。

一番楽しみにしていたのが、あまり経験することができず、とても残念だった。　

しかし、私たちより後で講座を受けた人の話だと、同行訪問の実習はなくなって、ロールプレイやスライドなどに変わったとのことです。　やはり、実習先を確保するのは難しいのでしょう。

このあと実習のレポートを提出して修了書をいただいた。

ニ○イ学館では、ヘルパー講座２級を修了した人を対象に

レベルアップ研修を行っていたので、それにも出席してみた。

レベルアップ研修

ホームヘルパーとしての心構えや基本的な介護保険の知識、事例を提示されてのロールプレイなどをする。事例では、実際に利用者の状況などは文章だけでは把握できず難しかった。　お互いの信頼関係が大切と言う言葉が印象に残った。ヘルパーに伺うほうも緊張するが、利用者の方も、どのようなヘルパーさんなのか、どんなサービスをしてもらえるのか不安だと思う。　常に利用者さんの気持ちに添って行わなければいけないのですね。　ヘルパーとして働くかどうかは未定だが、これから高齢の方に接する時の参考になると思う。

以上、ホームヘルパー２級課程を受講したおりの体験をまとめてみました。

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