国際福祉機器展2000を見学して
2000年9月12日〜14日に東京ビックサイトで開催された国際福祉機器展を見学した。主催は、全国社会福祉協議会と保険福祉広報協会で、出展社数は632社、出展内容は
@移動機器、移動補助製品 Aベッド関連用品 B入浴用品 Cトイレ・オムツ関連用品 D日常生活用品 Eコミュニケーション機器 F建築、住宅設備 Gその他 会場で受付を済ませ、一般のシールを貰い胸に付けて展示会場を廻った。 初めに、緊急通報サービスのブースに行く。一人暮しの高齢者が、急に体調を崩した時のためのもので、ペンダント式や腕時計式になっているブザーを押すとセンターに繋がって看護婦さんが対応してくれるシステム。初期費用として工事費がかかり月々の利用料を払う。(業者によって費用は異なる)徘徊老人用のセンサーも、いろいろ開発されており、PHSを使うものが主流のようだ。 次は排泄のブース。いろいろなポータブルトイレが並んでいる。 トイレをベットの高さ同じ高さに調節が出来るようになったポータブルトイレがあり、横滑り移動だけで良いので介助者にとっては楽だと思う。 入浴のブースでは、ベッドでシャワーが使えるようなセットがあったり、エステにあるようなカプセルのようなお風呂があったりして驚いた。 床ずれ防止用のエアマットやシーとは種類も多く、研究段階のものもあり、これからも新商品が出来そうだった。 興味を持っていたコンテナの介護ルームもディスプレイがされていた。 介護が必要になった高齢者を在宅で見る場合、住宅の改造や増築が必要になる。改修費は、8畳程度を増築し、風呂場、トイレや段差の改修などで300万円以上、工期は短くても1ヶ月くらいかかるとのこと。 その点、コンテナの介護ルームの場合は、敷地に余裕があれば1日で設置できるという利点があり、価格も6畳の広さで220万円。 介護保険の認定を受けていれば、自治体から補助がでて実際の負担は100万円ほどで済むらしい。 キャンプ用のトレイラーハウスを改造した介護ルームもあった。 リースやレンタルも考えられていて介護のために増築を考えている人にとっては一考の余地があるのではないかと思う。 ただ、コンテナと聞くとイメージが悪く断熱性や通気性の問題は、どうなのか疑問が残る。 新規に出はじめたばかりなので今後を見守りたい。 住宅の改修のところでは、手すりや取っ手などが種々展示されており、工夫が凝らされ参考になった。 あとは、車椅子のコーナーには、様々な車椅子が出展されており、実用段階ではないが、階段を登り降りする車椅子に注目が集まっていた。 ショッピングカーの所では、従来の椅子にもなる物より、よりシンプルな形のものに移行しているようだった。いろいろ意見を聞いて、と担当の方は話していたが「こうやって持ち運べるんですよ〜」と言うので「高齢の方は持ち運びはしないでしょう」と思わず言ってしまった。持ってみると、けっこう重かったもので(^_^;) 誰にご意見を聞いているのかなぁ。 便利小物では、日頃TAKEKOさんが苦労しているペットボトルの蓋開けのグッズがいろいろあって、やっぱり皆開けられなくて困っているんだと思った。 実際に、高齢者が傍にいないと、どういうことで困るかわからないものです。 同じように困っている人が多くて商品が開発されて行くのは結構なことだ。(*^_^*) さらに欲を言えば、開発の段階から障害者や高齢者に優しい使い勝手を考えて 会場をまわって思ったのは、非常に多くのプラスチックが使われているなということでした。 ディスポーザブルで衛生的だし、軽量化したいところに使えるし。 後は、ゴミ問題が解決すれば問題ないと思いますが、これが今後の課題でしょうか。 以上、見学して思ったことを書いてみました。 なお、福祉機器については、「介護の玉手箱」(石川奈津子著 2000年 竹内書店新社)の中で詳しくレポートされているので興味のある方は読んでみてください。 2000年10月8日記 シニアライフのページへ
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